BL漫画レビュー

 私は腐女子だ。男性同士の恋愛を描いた漫画・アニメ・二次創作が好きだ。好きと言っときながらなんだが、なぜ男性同士の恋愛に惹かれるのかは、よくわからない。女性性を嫌悪しているとか、なんとかとか、その辺の詳しい分析は他の本にお任せするとして、とにかくBL漫画をいっぱい買ったので、レビューというとちょっと偉そうだが、感想をしたためておこうと思う。

 なんでこんなことをしているのかというと、今、絶賛原稿中なのだ。私はBL二次創作小説を書いていて、今ちょうど「モブレ」ものを書いている。

 モブレ=モブレイプ、受け側キャラをひたすら攻(責)めさせるタイプのやつだ。まあ、気軽にやろうと思っていたのに、これがなかなか難しい。「エロとは何だろう……」というところまできてしまった。

 なので、この記事はあくまで「私の好み」「私の感想」であることに留意して読んでいただきたい。

 買ったのは次のとおり。

  • 「俺達は新婚さんかもしれない」ちしゃの実
  • 「ネガ」はらだ
  • 「ちぎれる首輪」TOTIKO
  • 「ドロドロBL」(これはアンソロジーだ)
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今更なんて言わないで「ロッキー」を見てくれ

 ロッキーと言ったら生卵を飲んで「エイドリア〜〜〜〜〜ン!!」と叫んでGonna fly now(あるいはEye of the tigerが流れるのは誰でも知っている。けどあまりに有名すぎて見なくても分かるなんて言わないで「ロッキー」を見てほしい。

 私はロッキーは恋愛映画だと思っている。ロッキー2が一番好きで、2こそ恋愛映画だと思う。ロッキーは思ったほどむさくて暑苦しい映画ではない。まあ、ムキムキの男二人が浜辺で抱き合うシーンはあるが……それがすべてではない。

 なお、「見てくれ」といいながらネタバレ全開である。wikipediaの記事のあらすじ欄にも結末まできちんと書かれている(あれ書いたの誰だよ、本当は好きじゃないだろロッキーのこと)ので、今から見るという方は注意してほしい。

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好きなアニメ映画について語ろう

 私は好みがかなりひねくれていると思っている。ので、アニメ映画と言っても君の名はとか、ジブリとかについては語らない。

 カルト映画が好き、と言ってしまえば簡単だが、どこまでがカルトかというのは難しい問題だ。スターウォーズブレードランナーだって広義のカルト映画なわけだし。私

がカルト映画だと思うのは、この映画が好きだという感想をネットで見たら小躍りしたくなるような映画のことだ。

 くどくど前置きを書くのはやめておこう。

これがカルトかよ?と思う人もいれば、なんだ知らない、ブラウザバックという人もいるだろう。

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頑張ることについて

 私は怠け性だ。

 「頑張る」「努力」「夢を叶える」という言葉が苦手だ。

 「がんばりや」「努力家」には、どうしてそんなに生き急いで、と思ってしまう。

 私は頑張ることができない。

 

 どうして頑張ることができないのか? それは簡単で、頑張ることによって自分の非力なことが自分自身と他人にバレるのが嫌だからだ。

 この社会で生きていくには、幼少からたくさんの頑張りが必要だ。勉強。宿題。受験。学習塾。就活。仕事。恋愛。家庭。

 頑張らなければと思いつつ頑張れなくて、というか、頑張れないと思っているだけであれが自分の精一杯の頑張りだったのかもしれないが、入れるギリギリの学校に入り、なんとか面接に合格し、将来の不安からなんとか転職し、精神を壊してふと思った。

 

 自分の、私の頑張らなければならない時代は終わった。というか、終わりにしよう。もういいじゃないか。こんな激動の社会で生きているだけで十分に頑張っている。これ以上スキルアップや昇進や、なにかの賞を取らなければならない気がするのは、それは気だけであって、それ以上のものではない。自分を脅かすものではない。

 頑張って偉い人のようにならなければならない気がする。社会がそう急かす。でも偉い人は10000人の中から突出して偉いから偉い人になったのだ。偉い人は頑張ったから偉くなったかもしれないが、自分が頑張って偉い人にならなきゃいけないわけではない。

 偉い人が、もしくはなにがしかが突出した人が見えやすいこの世、絵一枚描いただけで、写真一枚撮っただけで、記事一つ書いただけでその人らと見比べてしまう残酷な時代だ。

 働いている人も、働けていない人も、生きているだけで偉いよ。死にたいと思ってても、みんな偉いよ。

 何か成し遂げなくても、完成しなくても、できなくてもいいよ。十分だよ。

 鏡を見ると自分の緑がかった血色の悪い顔が映っていて、もうそれだけで、頑張らなくていいや、と思う。

最近はカメラが好きで

 10年前のトイカメラブームに乗り、シャッターを押すだけのフィルムトイカメラと、まるで5年前の携帯電話で写真を撮ったように映るキーホルダーサイズのトイデジを持っていた。なので、去年の夏休職した際に「もう一度カメラを持ちたい」と思うのも自然なことだと思った。

 休職したのは、40半ばのコロコロに太ったお局に怒鳴られ続けたのと、職場の人間関係に混乱したのもある。とにかく疲れていた私は実家に戻り、一人暮らししていたマンションを掃除し、引き払い、一段落した。そこでもう一度思ったのだ、「カメラをやりたい」と。

 私は無趣味というか、色んなことに興味が薄い方だと思う。デザイナーとして働いてきたが、デザインも「三度の飯より」好きってわけではない。それよりお局に怒鳴られるのが嫌で(お局体質の人に極度に嫌われる性質をしている。つまり、テキパキ仕事ができないタイプだ)やめた。絵も、中学生からやってはきたが、もっと上手い友達が近くにいて、やる気をなくした。でもとりあえず、グラフィック周辺がほんのり好きではあるので、もう一度手は出してみようと思った。

 フィルムの写真の、あの何とも言えない懐かしさが好きだったから、メルカリで一応の一眼レフカメラ一式を6000円で購入。アマゾンでフィルムを買って、説明書を読みながら撮りたいものを撮っていく。

 

 フィルムカメラは面白い。デジタルと違うのは、写真を撮ること自体に制約があることだ。シャッター一回の重さが違う。おっと思って、ファインダーを覗いてからやめるのも日常茶飯事。それが面白い。手軽に撮りたければスマホでパッと撮ればいい。フィルムでわざわざ撮りたいものだけ撮ればいい。そうして24枚すべて撮ると、私のNikon Uという名前のカメラは自動でフィルムを巻き取ってくれて、それを取り出して現像しにいく。

 フィルムを写真屋のカウンターに持って行き、「同時プリント、L版で」とオーダーして、半日待たなければいけない。その間のワクワクがいい。失敗しているかもしれない不安と、もしかしたら奇跡の一枚が撮れてるかもしれないという期待と。写真屋から帰る途中で、待ちきれなくて写真を見て、ああ失敗した、ぶれてるなとか、これは上手いこといったなとか一喜一憂するひとときが幸せでいい。

 

 再就職した先のおじさんが、フィルムをやってるならデジタルもぜひやりなさいと言ってデジタル一眼レフをくれた。

 デジタルも面白かった。フィルムでできないことをデジタルは当然のようにやってくれる。失敗が怖くてISO感度100のフィルムで、オートに任せっきりで撮っていたのに、デジイチを持ってからは積極的に数値をいじるのが楽しくなった。大体、ISO3600ってなんなんだ。そんな高感度フィルムはない。室内だろうが薄暗かろうがどんどん撮れる。こりゃ楽しい。

 写真はISO、F値シャッタースピードを色々設定して撮ることで、自分好みの写真を撮ることができる。そのへんの詳しいことは、調べて理解するより実際にカメラをいじってみたほうが覚えられた。「いい写真」ってなんだろう、と考えたこともあったが、それより撮りたいものを撮っていたい。今は外出できないので、家の猫、そのへんの植物や看板、風景を撮っているが、私が今撮りたいのは人物だ。モデルなんか雇えれば最高だが、それはちょっとハードルが高い。コネもツテもないし。でも、好きな写真家はみんなモデルを撮っている。それもそこにカメラなんかないみたいに自然に。

 

 カメラも趣味だ。絵も未だ趣味だけれど、最近クロッキーすら久しい。デザインも仕事でやってきたが、これも趣味か。趣味ぐらいに思ってた方が楽かもしれない。デザイナーなんて肩書きを付けられるほど偉くないし、そもそも今、DTPデザイナー(紙もののデザイナーのことだ)の求人なんてほとんどない。このままwebに飲まれて、DTPなんて消えてなくなっちゃうかもしれない。それは寂しいけど、時代に飲まれるしかない。非力なひとりぼっちだから。

 また転職しようと思っている。でも仕事なんて、お金がもらえるだけの作業で、もう仕事とか趣味とか、肩書きとかどうでもいいじゃないか、たぶん。堅苦しい考えはやめることにした。

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愛用のフィルムカメラ。2000年当時、新米パパママが子供を撮るためにちょっといいカメラを、みたいな位置のものらしい